【8日目】
午前1時、オガケンおすすめの長崎県某エリアへ到着。この頃になると、もはや体力・精神ともに限界で、釣りをする時間よりもじっとしている時間(笑)やファミレスに立てこもる時間が多くなっていた。連日30度を超える釣り旅は、夜=釣り、昼=移動&食事と相場が決まっていたけれど、この夜はすでに気力ナシ。唯一の娯楽となっていたカーラジオからも、聴こえてくるのは謎のハングルだけ。長崎め・・・。
適当な漁港でボンバマンを降ろして、車のなかで夢の彼方へ。9泊10日の日程で、全行程の運転(約3000km)と4〜5時間の睡眠ではこれが限界か。
…
確かな記憶ではないけど、朝から車で動いていたと思う。青すぎる空の下で、エリア内の漁港と河口をひとつずつチェックしていく。
夕マズメにヒラメを狙ってみた。はじめてのサーフは波に翻弄されて終わる。
サーフィンのポイントらしく、翌日にはここで大会が開催されていた。
夜はこのエリアでヒラスズキを狙う。今回の九州放浪でもっとも釣りたいと考えていた魚だ。本州では限られた地域の地磯などで狙えるが、簡単に釣れる魚ではない。しかし、九州ならフェリーのりばで姿を見ることができた。このチャンスを逃すわけにはいかない。長崎へむかった理由も、「ここでなら釣れるかも」と、オガケンに教えてもらったからだ。
午後7時。下見を終えて、往復60km(!)の唯一のファミレスで休憩する。このあとの展開を考えると、2~3時間の睡眠をとったかもしれない。
ポイントに戻ると、日付は変わっていた。
「さすらいのお魚釣り野郎 ~九州縦断編~ 第9夜」につづく
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