さすらいのお魚釣り野郎 〜熱闘!真夏の鹿児島編〜 第1夜

つりたび

さすらいのお魚釣り野郎 〜熱闘!真夏の鹿児島編〜

8月26日、寝不足のまま深夜バスを降りる。鹿児島に出向中のゲンタルマンに出迎えられ、彼の車を預かる。初日は木曜日、ゲンタルマンはこれから仕事に行く。この日は地図を片手にひとりで釣り歩くことになった。ファミレスで地図とにらめっこしたあと、東シナ海に流れる河川にむかうことにした。

目的地まで1時間とすこし。道中の僕はワクワクするでもなく、ソワソワするでもなく、ほっとしていた。「すくなくとも、この4日間だけは僕を知る人のいない場所で、気ままに竿を振り、何も考えずにいることができる」と安心した。普段の生活が嫌いなわけではないけれど、ときどきこうして知らない場所へ行きたくなる。知らない場所ならどこでもいい。なぜだかすごく落ち着くのだ。iPodを車につないで、大声で歌う。これはいつもと変わらない(笑)。

河川に到着すると、いつか見たことがあるような場所が目にとまる。そのときはシンゾーベイトを投げたから、この日もシンゾーベイトを投げる。2投目にとてつもないことがおこった。

マルスズキの78cm。自己記録だ

高知で釣れたスズキよりも大きい。このあと100バイトを超えるラッシュがおとずれた。数年前の長崎の朝まづめを思い出す。あのときは思うように釣れなかったけど、今回はシンゾーベイト4インチのUVカラーが効いたようで、1キャスト3バイトがつづいた。あまり針には掛からないものの、ぽつぽつと釣れる。風と潮が止まると魚の反応はなくなった。これ以上、なにがあるだろう。

写真を撮っていると、もの珍しいのか車を止めて話しかけてくる。「こんなところに魚がいるのか」「こんな大きな魚を見たことがない」「なんの魚か」とたくさんの声をいただいた。僕は「スズキという魚です」「今日、兵庫県から来たんです」「こんなに大きな魚が釣れるとは思ってませんでした」なんて答える。県道を走る車からも笑顔が飛び込んでくる。それだけのことだけど、これ以上なにがあるだろう。

連発したヒラセイゴ。ゲンタルマンがソテーにしてくれました

上流へ。透明な川に名前のわからない川魚やボラがのんびりと泳いでいる。すこし下流の工事の影響か、それとも水深がないせいか、狙いの魚は入っていないみたいだ。今度は川に沿った道をどんどん下っていく。なかなか水面を見れないけれど、いつのまにかワクワクしている自分に気付く。童心を感じながら、川沿いの道を下っていく。

首に巻いたタオルで汗を拭きながら、ずんずんと進んでいくと視界がひらける。見つけた。ここがゲンタルマンのオススメポイントにちがいない。チヌポッパーからシーバス、ブラックバスまで釣れるという。川に降りてすぐに、小さな魚がポッパーを襲った。もう一度投げるとしっかり針に掛かる。

小さなキビレ。ポッパーではじめて釣れた

このあと川をじゃぶじゃぶと下ったり、また上ったり。ひざまで浸かって川を探検したけれど、魚は釣れなかった。ゲンタルマンからメールが届く。初日はここまで。

夜は釣り人らしく魚拓でいっぱいの飲み屋へ。刺身丼、うまかった〜。

さすらいのお魚釣り野郎 〜熱闘!真夏の鹿児島編〜 第2夜」につづく

エクストリーム シンゾーベイト3インチ
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