旅のはじまりはサーフのアメマスを狙う
旭川空港から東へ250kmの道中。富良野のキツネに「北海道だ!」とワクワクしたり、24時間営業のマクドナルドに「ここも日本なんだなあ」と納得ながら、まっすぐ伸びる38号線を走る。カーナビも北海道の大きさを教えてくれる。
「ポン! 50km以上、道ナリデス」
知っているつもりのイメージを肌で感じながら、車は団子の兄弟のように連なり走る。みんなスピード違反が怖いせいか、前を走る車に付いていくのだ。夜の一本道はいつまでたっても変わり映えしないけれど、霧が出たり雨が降ったりで眠気は感じない。およそ5時間のドライブで目的地に到着すると、辺りはまだまだ暗かった。
仮眠から目覚めて車のドアを開くと、寄せては返し寄せては返す波の音が響く。今にも雨が降り出しそうな灰色の砂浜にポツポツと釣り人の姿がある。浜にはアキアジ(サケ)を狙う独特の仕掛けが並び、それに距離をとってルアーマンの姿もちらほら。
この浜に来たのは理由があって、じつはあるつり師と待ち合わせをしていた。
話しは遡ること10ヶ月前、ある釣具店の忘年会で出会ったNさんは某釣具メーカーの北海道担当の方でした。「北海道に来るときはいつでも言ってください!」という話しを思い出して、急遽、連絡することに。現在は釧路エリアに滞在中というので、この浜で待ち合わせになったというわけ。最近、アメマス(イワナの降海型)の調子がいいみたい。
北海道の1匹目はアメマス。白いパーマークが美しい
アメマスはミノーやバイブレーション、ジグで狙うみたいだけど、色々投げてローリングベイトに落ち着いた。おもいっきり遠投して回収するスピードで速巻き。これが抜群の威力を発揮して、群れが目の前にいればすこぶる反応はよかった。
Nさん。朝早くから、ありがとうございました
ただ問題もあって、針掛かりしないことが多いように感じた。ヒットしても身切れみたいにバレてしまうばかりで・・・。このあたりに経験不足を感じながらも、投げる以外になくて3匹ほど大きなサイズをバラしてしまった。この日は魚が小さいようで、群れ次第で大きなサイズも同じように釣れるとか。次に来るときは、ドラグをゆるめたハイギアのリールで狙ってみたい。
アメマスをバラしたあと。笑ってごまかす
8時すぎになると次第に反応も薄くなり、Nさんは仕事があるのでここでお別れ。2つのアドバイスをいただきました。ひとつはアメマスのポイント、もうひとつは「北海道の釣りを楽しむなら、ランカーズ クシロに行くべし」ということ。
このあと昼前にはポイントに到着したものの、雨が本降りになったので車で仮眠することにしました。北海道の旅は、今はじまったばかり。ソワソワするけれど、まだ慌てるような時間じゃない。
<タックル>
ロッド:テーパー&シェイプ/カーブスター・ブルーバレル CBBS-110MHS
リール:ダイワ/カルディアKIX 2500
ライン:バークレイ/ファイヤーラインEXT 1.2号
ルアー:タックルハウス/ローリングベイト88
「さすらいのお魚釣り野郎 〜北海道・原風景の魚たち編〜 第3夜」につづく